一人娘 (茨城)
『一人娘』は懐かしい名酒です。
なぜ懐かしいのか。
酒銘のせいもあるでしょうが、昭和19年(1944)という戦争末期の、だれしも戦争にかまけて、酒も配給制で銘柄など気にしておれなかったとき、全国新酒鑑評会というものがちゃんと開かれていました(注、昭和20年はとうとう開かれず昭和21年再開されています)。
この戦前最後の鑑評会で『一人娘』は全国212の審査酒中の第1位の栄冠を得ているのです。
飲むほうも配給酒ならば、つくるほうもどうせ配給に回るだけだと品質などに気を使わないであろう時代に、『一人娘』は平常心を失わないどころか日本一立派な酒質と酒味をつくり上げていたのです。
このことを古い酒の専門家たちはいまも記憶しています。






